2009年7月5日 星期日

日文出師表


臣・亮が申し上げます。先帝は漢王室の復興という大業 を始められ、その途中で崩御されました。

今、天下は『魏 』・『呉』・『蜀』の三国に分かれて覇を競っております が、わが益州(蜀)は疲弊しきっております。

これは誠に 国の存亡にかかわる時と申さなければなりません。しかし 、国内では近衛の臣が怠りなく務め、

外地では忠節の士が 我が身を惜しまず戦いに備えております。



それは、先帝の 手厚い待遇を忘れず、そのご恩を陛下にお返ししようと願 ってのことであります。

陛下におかれましては、聡明なる 耳目を開かれ、広く下々の意見をお聞きになり、先帝の遺 徳を輝かせ、

志ある者がのびのびと、志を実現できるよう にするべきであります。陛下は「自分は先帝よりも徳が薄 いから....」

とお考えになり、あれこれ喩えを引き合 いに出して、忠義の士が発する諫言を封じこめてはなりま せん。



宮中・政府は共に一体でなければならず善人は登用 し、悪人を罰するにあたって不公平があってはなりません。

 悪事を働いて法を犯した者や、その逆に、忠義で良い行い をする者がいれば、

必ずそのことを担当する部署において 賞罰を明らかにし、陛下の公平で明確な政治ぶりを天下に お示しになさいませ。

陛下個人の感情で、宮中と政府で法 の不一致があってはなりません。



侍中の【郭ゆう之】、【費い】、侍郎の【董允】らはみ な善良で誠実、純真で忠義に厚い心を持っております。

で すから先帝は彼等を特に選抜して、陛下のために残された のであります。



私が思いますに、宮中のことに関しては、 その大小を問わず、全て彼等に相談された上でそれからご 施行ください。

そうすれば、必ず不十分な点を補い、考え 漏らした所を補って、広く天下に利益を与えることであり ましょう。

将軍の【向寵】は穏やかで公正な性格で、軍事 に精通しております。



かつて試みに用いられたところ、彼 は先帝に有能だと賞賛され、衆議によって指揮官に抜擢さ れました。

私が思いますに、軍事に関することは、大小を 問わず、全て彼に相談されれば、

必ず陣中の将兵をむつま じく統率し、適材を適所で使うことができるでしょう。



賢い臣下を大切にし、小悪党を政府から遠ざけたことが 、前漢が興隆した理由です。

逆に、小悪党を大切にし、賢 臣を遠ざけたことが、後漢が傾きくずれた理由です。

先帝 は御在世中、臣といつもこのことを論じ、宦官を信じて国 を滅ぼす結果を招いた桓帝・霊帝について、

嘆息し、痛恨 されました。侍中の【郭ゆう之】・尚書の【陳震】・長史 の【張裔】・

参軍の【しょうえん】らは、いずれも節義の ために命を捨てることができる臣下です。



どうか陛下、彼 等に親しみ、彼等を信じてくださいませ。

そうしていただ ければ、漢室の再興は、あと何日と、日をかぞえながら待 つことができましょう。



わたくしは、もと無位無官の人間で、南陽で農 耕に従事し、

乱世にどうやらこうやら生命を全うしている にすぎぬ存在でありましたから、諸侯に自分の名が知られ、

 出世する日が来ようなどとは考えてもおりませんでした。



 それを先帝は、わたくしの卑しい身分のことなどは気にさ れず、もったいなくも御自ら膝を屈せられ、

三度もわたく しの草廬をお訪ねになり、わたくしに現在の情勢において、 いかなる政策をとればよいかを諮問されました。



わたくし はこのことに感激し、先帝のために、どのような苦労もい とわず、駆けずりまわって働くことを承諾いたしました。

その後当陽県長坂で魏軍に敗れるという危難 の際に、

呉との同盟を結ぶという重大な任務を与えられ、 以来21年の月日が流れました。



 先帝は私が謹慎な人間であることわよくご存じで、

それ ゆえに崩御せられるにあたって、私に国家経営の大事を託 されました。



命を受けて以来、私は朝に夕に心を痛め、先 帝の重い付託に応えられず、

先帝の重い付託に応えられず、 先帝の御聡明さを傷つけはしないだろうかと憂慮しつづけ ました。



 それゆえ、225年5月、濾水を渡って険しい 南方の地に進軍し、今や南方は平定されています。

武器の 類も十分に蓄えてありますので、今こそ、三軍を統率し、 北方に進んで、魏を平定すべき時であります。

私は愚鈍な 人物ではありますが、全力を尽くして国賊どもを追い払い、 

漢室本来の都である長安・洛陽の地を奪還いたしたく存じ ます。

これこそ、私が先帝の恩に報い、陛下に忠を尽くす 本分であります。



内政において、損失をよく考えて、進んで忠義の言葉を 尽しすのは、

【郭ゆう之】・【費い】・【董允】らの任務 であります。

どうか陛下、私に国賊の魏を討伐し、漢室を 復興せよと御命じくださいませ。

その功績をあげられなか った場合には、私の罪を吟味して刑罰をあたえ、そのこと を先帝にお告げください。



もし内政面において【郭ゆう 之】・【費い】・【董允】たちが、

陛下の徳をいまよりい っそう盛んなものにする進言ができなかった場合には、

彼 等の罪をとがめ、彼等の怠慢を明らかにして、その罪をお 責め下さいませ。



 また陛下ご自身おかれましても、善き 政治とはいかなるものかを臣下にご相談され、

真の正しい 言葉を聞き分けた上で、聞くべきものをお聞きに入れいた だき、

先帝のご遺言を思い出して、お務め下さいますよう に。



私はご恩を頂戴した感激にたえません。

今、国を遠く離 れて北伐を行なうにあたり、この上表文を書き始めたのですが、涙が溢れ出るばかりで、

何を申し上げたらよいのか、 自分でもわからなくなってしまいました。

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